1年で買えたのは3銘柄だけ|それでも配当利回りが5%台に乗った2025年の記録
日本の高配当株を50銘柄ほど持って、配当金を受け取ることを目標に投資しています。2025年はその3年目でした。
先に正直なところを書きます。2025年に新しく買えたのは、たった3銘柄です。しかもそのうち2銘柄は、4月のたった3営業日の出来事でした。
それなのに、配当利回りは4.62%から5.14%へ上がっています。買っていないのに利回りが上がる、という1年の記録です。
※この記事は2026年8月に、当時の月次記事をもとにまとめ直したものです。記載している数値は、各月の記事で公表した当時のものです。
この記事の要点
- 新規に買えたのは3銘柄だけ。うち2銘柄は4月の関税ショックの急落局面
- 簿価利回り:4.62% → 5.14%。9月に初めて5%台に乗った
- 買い増していないのに利回りが上がった。理由は保有銘柄の増配
- 売却は2件、どちらもTOB(1月ラック、9月芝浦電子)。2024年に続き自分の意思ではない売却
- 日経平均は2025年通年で+26.18%と過去最大の上昇。それでも持ち株は指数と連動しなかった(10月は指数+16.64%でも持ち株は軟調、11月は指数-4.12%でも持ち株は上昇)
結論|買えない1年だった。それでも利回りは上がった
2025年は、高配当株投資にとって難しい年でした。日経平均が年間+26.18%という過去最大の上昇をしたためです。
株価が上がるほど、配当利回りは下がります。買いたい水準の銘柄が市場から消えていきました。結果、新規で買えたのは3銘柄だけです。
ところが、自分のポートフォリオの簿価利回り(取得価額に対する利回り)はこう動きました。
- 2024年12月末:4.62%
- 2025年5月末:4.97%(+0.27ptの月があった)
- 2025年9月末:5.14% ← 初めて5%台へ
- 2025年12月末:5.14%
理由はひとつです。保有している銘柄が増配したから。株を買い足さなくても、企業が配当を増やせば、自分の取得価額に対する利回りは勝手に上がります。
2025年12か月の推移
| 月 | 保有銘柄数 | 簿価利回り | 時価利回り | 新規買付 | その月の出来事 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1月 | 50 | 4.64% | 3.19% | 1 | ラック(3857)がTOBで上場廃止。アマダ(6113)に買い替え |
| 2月 | 50 | 4.65% | 3.23% | — | 日経平均が下落基調へ。手元資金が足りず見送り |
| 3月 | 50 | 4.52% | 3.26% | — | 日経平均は3か月連続の下落 |
| 4月 | 52 | 4.70% | 3.28% | 2 | 関税ショック。3営業日で約13%下落した局面で2銘柄を購入 |
| 5月 | 52 | 4.97% | 3.38% | — | 買い増していないのに簿価利回りが+0.27pt(増配の効果) |
| 6月 | 52 | 4.97% | 3.37% | — | 43銘柄から配当を受領。日経平均が約1年3か月ぶりに4万円台 |
| 7月 | 52 | 4.98% | 3.24% | — | 配当ゼロ・買付ゼロ |
| 8月 | 52 | 4.98% | 3.10% | — | 日経平均が過去最高値を更新。買える水準の銘柄がなかった |
| 9月 | 51 | 5.14% | 3.23% | — | 芝浦電子(6957)がTOBで売却。簿価利回りが初めて5%台に |
| 10月 | 51 | 5.14% | 3.31% | — | 日経平均は月間+16.64%と過去最大の上昇。持ち株はむしろ軟調だった |
| 11月 | 51 | 5.14% | 3.14% | — | 日経平均は-4.12%。逆に持ち株は値上がりした |
| 12月 | 51 | 5.14% | 3.07% | — | 37銘柄から配当を受領。日経平均は年末終値で初の5万円台 |
※簿価利回り=取得価額に対する利回り、時価利回り=現在の株価に対する利回りです。
※各月の記事で公表した、その月末時点の数値です。
買えたのは4月の3営業日だけだった
2025年4月、トランプ政権の関税政策をきっかけに相場が急落しました。4月3日から4月7日までのわずか3営業日で、日経平均は約13%下落し、4月7日には31,137円まで下げています。
このタイミングで買った2銘柄がこちらです。
- 4792 山田コンサルティンググループ:配当利回り5.24%
- 6652 IDEC:配当利回り6.19%
この年に買った3銘柄のうち、利回りの高い2つがここに集中しています。高配当株を良い条件で買える機会は、相場が崩れた数日間に集中する。2024年8月5日の急落のときと、まったく同じことが起きました。
逆に言えば、その数日のために、普段は現金を残しておく必要があるということです。2月に「手元資金が足りず見送り」と書いていて、それが心残りになりました。
買わなかった8か月について
12か月のうち、新規買付をしたのは1月・4月の2か月だけです。残り10か月は買っていません。
理由は月によって違いますが、大半は同じです。
- 相場が高すぎて、買いたい利回りの銘柄が市場に無かった(6月・7月・8月・10月・11月・12月)
- 手元資金が足りなかった(2月)
高配当株は「いくらで買うか」がそのまま一生の利回りを決めます。株価が高い月に無理に買うと、その低い利回りを何年も持ち続けることになるので、買わないという判断のほうが正しい場面が多くなります。
日経平均が過去最高値を更新し続けた2025年は、まさにその年でした。
自分では選べなかった出来事|またTOBが2回
2025年も売却は2件で、どちらもTOB(株式公開買付け)でした。2024年と同じパターンです。
- 1月:ラック(3857) — KDDIによる買収で上場廃止。市場で売却し、その資金でアマダ(6113)を購入時株価156.7円・利回り3.32%で買い替えました
- 9月:芝浦電子(6957) — TOBの対象となり売却。保有は52→51銘柄に
芝浦電子は2024年10月に利回り4.28%で買った銘柄です。長期保有のつもりで買っても、1年足らずで手放すことになる。2年連続でこれが起きたので、もう想定内の出来事として受け止めています。
指数と自分の資産は、連動しない
2025年でいちばん記録に残ったのは、10月と11月の対比です。
- 10月:日経平均は月間+16.64%(月間の上昇幅として過去最大、いわゆる「高市トレード」)。しかし自分の高配当株はむしろ軟調だった
- 11月:日経平均は-4.12%。しかし自分の持ち株は値上がりした
2か月続けて、指数と自分の資産が逆の動きをしました。上がったのはAI・半導体関連が中心で、私はそのセクターを1銘柄も持っていないためです。
ニュースの「日経平均が最高値」は、自分の資産の話ではない。この年に何度も確認したことでした。
3年目にわかった3つのこと
① 買えない年があっても、投資は前に進む
新規買付は3銘柄だけでした。それでも簿価利回りは4.62%から5.14%へ上がっています。増配だけで、これだけ動く。
② 現金を持っていないと、急落の日に何もできない
2月に資金が足りず買えなかった一方、4月には利回り5%台・6%台で買えました。チャンスは数日しかなく、そのとき現金があるかどうかで結果が決まる。
③ 指数のニュースを見て一喜一憂しても意味がない
10月と11月で証明されました。自分が持っているセクターと、指数を動かすセクターは別物です。見るべきは自分のポートフォリオの配当と利回りだけでした。
2025年の月別レポート
各月の詳細は、それぞれの記事に書いています。受け取った配当金の内訳、買付した銘柄とその理由、その月の相場をまとめています。
- 【2025年1月】高配当株の配当金実績|ラックのTOBでアマダに買い替え
- 【2025年2月】高配当株の配当金実績|「買えなかった」月に考えたこと
- 【2025年3月】高配当株の配当金実績|下落相場で配当が支えになる
- 【2025年4月】高配当株の配当金実績|暴落こそ高配当株の買い場
- 【2025年5月】高配当株の配当金実績|増配が利回りを押し上げる
- 【2025年6月】高配当株の配当金実績|43銘柄から配当が入った月
- 【2025年7月】高配当株の配当金実績|「何もしない」のも投資判断
- 【2025年8月】高配当株の配当金実績|株高局面こそ配当に目を向ける
- 【2025年9月】高配当株の配当金実績|TOBは高配当株のうれしい誤算
- 【2025年10月】高配当株の配当金実績|指数の最高値に浮かれない
- 【2025年11月】高配当株の配当金実績|日経が下げても持ち株は上がった
- 【2025年12月】高配当株の配当金実績|37銘柄から配当・2025年の総括
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まとめ
2025年は、1年で3銘柄しか買えなかった年でした。数字だけ見れば、動きの少ない退屈な1年です。
それでも簿価利回りは初めて5%台に乗りました。買い増しではなく、持ち続けたことによる増配で上がったというのが、高配当株投資を3年続けてみての一番の実感です。
毎月の実績はこれからも公開していきます。
