アトム(7412)の株主優待|13年保有で当初の4分の1になった記録

よう

※本記事の株価・優待内容は2026年8月時点の情報です。最新の優待制度はアトム公式サイトでご確認ください。

私が2013年から13年間保有しているアトム(7412)について書きます。

この銘柄は配当がゼロです。高配当株のブログでなぜ無配の銘柄を、と思われるかもしれませんが、株主優待だけを目的に持ち続けてきました。そしてその優待が、この2年で4分の1になりました

優待銘柄を長期で持つとどうなるのか。13年分の実際の数字で振り返ります。

企業概要と株主優待

  • 銘柄名:株式会社アトム(7412)
  • 市場:東証スタンダード・名証メイン
  • 株価:372円(2026年8月時点)
  • 配当金:0円(無配)
  • 株主優待:年2回(3月末・9月末基準)、コロワイドグループで使えるポイント
  • 筆者購入時価格:529円(500株保有)

アトムはコロワイドグループの外食企業です。ここが優待の使い勝手を左右する大事なポイントで、もらったポイントはアトムの店舗だけでなく、コロワイドグループ全体の店舗で使えます。グループにはアトムのほか、コロワイド、カッパ・クリエイト、大戸屋などが属していて、合わせると全国で数千店舗の規模になります。

どんなお店で使えるのか

業態ごとに整理すると、こういう並びです。

業態主なブランド
回転寿司かっぱ寿司
居酒屋北海道、甘太郎、やきとりセンター、贔屓屋、いろはにほへと、土間土間
ステーキ・洋食ステーキ宮
イタリアンラパウザ
とんかつかつ時
海鮮海鮮アトム
定食大戸屋

全体では約40ブランドあります。正確な対象ブランドと店舗は、アトム公式サイトの株主様ご優待ページ店舗検索ページで確認できます。ブランドの一覧はブランド紹介ページ、グループ全体の構成はコロワイドグループの公式サイトにまとまっています。

買う前に、自分の生活圏にどのブランドがあるかを店舗検索で調べておくことを強くおすすめします。優待は現金ではないので、行ける店がなければ価値はゼロです。逆に、複数の業態が近くにあるなら、かなり使い勝手のいい優待になります。

ポイントの使い方と注意点

  • 1ポイント=1円として食事代の支払いに充当できます
  • 有効期限は付与日から1年。期限を過ぎたポイントは、どんな理由があっても使えません
  • 専用の株主優待カードで管理され、カードを再発行すると500ポイント差し引かれます
  • 食事のほか、お取り寄せ(物販)にも使えます。外食に行きづらい時期はこちらが役に立ちました

ポイントの付与時期は、9月末基準日の分が12月、3月末基準日の分が6月です。使い方の詳細は公式サイトのご利用マニュアル(PDF)にまとまっています。

銘柄購入理由

買ったのは2013年です。3月に100株、6月に400株を買い足して、合計500株になりました。取得単価は529円でした。

当時は株主優待銘柄を買い漁っていた時期で、ラウンドワンリログループもこの頃に買っています。アトムを選んだのは、500株持てば年間20,000円分のポイントがもらえるという条件が魅力的だったからです。

取得価額に対して年20,000円相当だったので、優待利回りは7.56%。配当はゼロですが、それを補って余りある水準でした。実際によく使うのはかっぱ寿司、居酒屋の北海道、パスタのラパウザあたりで、友人と行くときに使っています。寿司にも居酒屋にもイタリアンにも使えるので、誘う相手や場面を選ばずに済むのが便利でした。コロナ禍で外食に行きづらかった時期は、ポイントを物販(お取り寄せ)に回して使い切っていました。

株主優待は2年で4分の1になった

ここからが本題です。アトムは2024年と2026年の2回、株主優待を半減させています。私が保有する500株区分では、こう変わりました。

適用時期9月末基準3月末基準年間合計
〜2024年3月末基準10,000P10,000P20,000円相当
2024年9月末基準〜5,000P5,000P10,000円相当
2026年9月末基準〜2,500P2,500P5,000円相当

1回目:2024年5月の改定

2024年5月9日に発表されました。理由として公式の開示文書に書かれていたのは、原材料の価格高騰と物価上昇による消費マインドの低下で、2024年3月期の業績が予想を下回ったことです。コスト低減の一環として優待を見直す、という内容でした。

このときも私は気づいていましたが、それまで11年分の優待をもらってきたので仕方ないと思い、売ろうとは考えませんでした。半分になっても年10,000円相当は残るので、まだ持つ理由はあると判断しています。

2回目:2026年6月の改定

2026年6月12日、また同じ内容の発表がありました。年10,000円相当が、さらに半分の5,000円相当へ。理由も前回と同じく業績不振です。2026年9月末を基準日とする分から適用されます。

当初の20,000円相当と比べると、2年で4分の1になった計算です。

発表後、株価は5営業日で半分になった

株価の反応は激しいものでした。

  • 6月12日(発表当日):681円
  • 6月15日:581円(ストップ安)
  • 6月19日:362円

5営業日で-46.8%です。5月15日には698円の年初来高値をつけていたので、そこからは半値になりました。

無配の銘柄なので、株価を支えているのは優待だけです。その優待が半分になれば、株価も半分になる。理屈としては分かりますが、実際に自分の保有株で起きると、なかなかの見ものでした。

株主優待の実質利回り計算

いま購入した場合(100株)

2026年8月時点の株価372円で、最低単元の100株を購入した場合を試算します。

項目金額・率
投資金額37,200円(100株)
年間配当0円(無配)
配当利回り0.00%
年間優待(改定後)1,000円相当
優待利回り約2.69%

優待が半減した一方で株価も半分になったので、いま買う人の優待利回りは2.69%です。配当がゼロなので、これがそのまま総合利回りになります。

簿価ベース(13年保有者)の場合

時期年間優待簿価利回り
〜2024年3月末20,000円相当7.56%
2024年9月末〜10,000円相当3.78%
2026年9月末〜5,000円相当1.89%

ラウンドワンやリログループは、長期保有で簿価利回りが上がっていきました。アトムは逆に、持っているだけで利回りが下がっていった銘柄です。7.56%だったものが1.89%になりました。

13年でもらった優待と、いまの含み損

では、トータルで損をしているのか。計算してみました。

項目取得価額に対する割合
優待(2013年9月末〜2024年3月末)年20,000円相当×11年約83%
優待(2024年9月末〜2026年3月末)年10,000円相当×2年約8%
優待の累計約91%
現在の含み損-29.7%
差し引き約+61%

含み損は-29.7%とそれなりの数字ですが、13年でもらった優待は取得価額の9割ほどに達していて、差し引きではまだ6割のプラスです。

※優待は現金ではなく食事代なので、厳密な損益計算とは違います。ただ、実際に使い切ってきたので、その分の食費が浮いたのは確かです。

13年保有してわかったこと

① 優待は「いつか減る前提」で考えたほうがいい

買ったときの利回り7.56%が、13年後には1.89%になりました。配当と違って、優待は企業の裁量で簡単に変えられます

しかも、2回とも理由は同じ「業績不振によるコスト削減」でした。1度減らした企業は、業績が悪化すればまた減らすということでもあります。優待利回りが高い銘柄を見つけたときは、その水準がずっと続く前提で計算しないほうがいいと思います。

② 無配銘柄は、優待が止まったら持つ理由がなくなる

アトムは配当がゼロなので、株価を支えているのは優待だけです。だから優待が半分になると株価も半分になりました。

配当を出している銘柄なら、優待が改悪されても配当という支えが残ります。無配+優待だけの銘柄は、その1本の柱が折れたときに逃げ場がない。これは今回はっきり体感しました。

③ それでも、13年持った結果はプラスだった

ここまで改悪の話ばかり書きましたが、結果としては取得価額の6割ほどのプラスです。株価は下がりましたが、13年かけてもらい続けた優待が、含み損を上回っていました

2024年の改悪のときも、今回も、私は売っていません。散々恩恵を受けてきたので仕方ない、というのが正直な気持ちです。もし買って1〜2年で改悪されていたら、まったく違う感想になっていたと思います。長く持っていたからこそ、落ち着いて受け止められたということでもあります。

いま購入を検討する人へ:チェックポイント5つ

1. コロワイドグループの店が近くにあるか

ポイントは食事にしか使えません。かっぱ寿司やステーキ宮が生活圏にないと、優待の価値はゼロになります。まず店舗を確認するのが先です。

2. もらったポイントを1年で使い切れるか

ポイントの有効期限は1年です。100株なら年1,000円相当、500株なら年5,000円相当。500株でも月400円ちょっとのペースなので、無理のない額ではありますが、使い切れないなら、その分は捨てることになります。

3. 配当ゼロを受け入れられるか

アトムは無配です。高配当株のポートフォリオに入れる場合、この1銘柄は配当を生みません。私のポートフォリオでも、アトムは配当利回り0%の例外的な存在です。

4. さらに改悪される可能性を織り込めるか

2年で2回改悪されています。3回目がないとは言い切れません。いまの2.69%という優待利回りが、来年も同じである保証はないと考えておくべきです。

5. 何株買うか(使い切れる量か)

優待利回りは株数が変わっても2.69%で同じですが、受け取る金額のインパクトは違います。100株なら年1,000円相当、500株なら年5,000円相当。優待を実際に使うつもりなら、使い切れる株数を選ぶのが現実的です。

まとめ

13年持って、優待は当初の4分の1になりました。株価も取得価額から-29.7%です。それでも優待を含めた累計では6割ほどのプラスで、いまも売らずに持っています。

優待銘柄を長期で持つというのは、こういうことが起きる前提で付き合うということなのだと思います。もらえるうちにしっかり使い切っておく。それが結局、いちばんの対策でした。

関連記事

免責事項

当ブログの内容は、あくまでも個人の意見に基づく情報提供であり、投資に関するアドバイスではありません。投資の判断は、ご自身の責任で行うようお願いします。

ABOUT ME
よう
よう
大学生の頃に金融投資を知り、社会人になるタイミングで金融投資を始める。インデックス投資を中心に資産を拡大していき、2023年に高配当株投資とFIREを知り、それをきっかけにFIREを目指すべく高配当株投資を始める。 2024年には月平均5万円の配当金を受け取れるようになり、さらなる配当金の増加に向けて尽力中。
記事URLをコピーしました