ラウンドワン(4680)の株主優待と配当|14年保有してわかったこと
※本記事の株価・利回りは2026年8月時点の情報に更新しています。株主優待の内容はラウンドワン公式サイトでご確認ください。
企業概要、配当金利回り
- 社名
- 業種
- サービス業
- 上場金融商品取引所
- 東京証券取引所 プライム市場(銘柄コード 4680)
- 事業内容
- ボウリング・アミューズメント・カラオケ・スポッチャ(スポーツを中心とした時間制の施設)等を中心とした、地域密着の屋内型複合レジャー施設の運営
※2024年4月1日に持株会社体制へ移行し、国内の施設運営は子会社の株式会社ラウンドワンジャパンが行っています
- ボウリング・アミューズメント・カラオケ・スポッチャ(スポーツを中心とした時間制の施設)等を中心とした、地域密着の屋内型複合レジャー施設の運営
- 株価
- 1,350円(2026年8月時点)
- 配当金
- 18.00円(年4回・合計)
- 配当金利回り
- 1.33%(上記の株価、配当金をもとに算出)
- 筆者購入時価格
- 127円(簿価利回り14.17%)
株価の10年チャートは以下のグラフのとおりです。

ラウンドワンと聞くと、ボウリングやスポッチャ、ゲームセンターのイメージが思い浮かぶ人が多いのではないでしょうか。私も学生時代は地元のラウンドワンに行って、スポッチャやゲームセンターで遊んでいました。
創業は1980年(昭和55年)です。1997年に大阪証券取引所市場第二部上場、1998年に東京証券取引所市場第二部上場(その後1999年に一部上場に変更)で、上場してから30年近くになります。
2度のボウリングブーム
ボウリングはアメリカから日本に伝来しましたが、日本初のボウリング場は1952年に東京に出来ました。当時のボウリング場は場内にレストランなどが併設された当時では最先端の娯楽施設になっていました。
1970年代のボウリングブーム
ボウリングは1964年の東京オリンピックの公式競技としても採用され、プロボウラーも続々と登場しました。私が昔の女子プロボウラーとして思いつく中山律子さんは、1970年代に活躍されていました。
しかし、1973年のオイルショックが景気に大きな影響を与え、新規のボウリング場の建設は減少し、1970年代後半には既存のボウリング場の経営も悪化し、ボウリング場の数も減っていきました。
1980年代後半~1990年代前半のボウリングブーム
バブル景気による経済活性化とレジャーの多様化もあり、カラオケやゲームセンターなどの娯楽施設が増え、ボウリング場も続々と数が増えていきました。家族や会社の人と一緒によくボウリングに行くような娯楽として定着し、今のバブル世代の方々にとってはボウリングは身近なものとなっていました。
なお、ラウンドワンは1980年創業ですので、この2回のブームのちょうど中間頃の操業です。以前現社長の株主向け説明会に参加したことがあるのですが、元々創業したボウリング場の経営が悪化し、現社長がそれを買い取って立て直して今のラウンドワンという会社ができた、と仰っていました。
バブル崩壊後~コロナ禍
バブル崩壊後はボウリングブームが落ち着き、ラウンドワンも経営が苦しくなってきました。このため、ラウンドワンもサービス拡大として、カラオケルームの設置の開始、スポッチャフロアを導入した店舗の展開を進めていき、2010年にはアメリカのカリフォルニア州に、海外1号店となるプエンテヒルズ店をオープンしています。
日本国内の店舗拡大も着実に進めていたところですが、一方で少子高齢化の波もあり、国内市場の拡大も限界が見えてきているところで、コロナ禍となりました。
ラウンドワンもかなりの影響を受け、2021年の業績は売上が前年比約40%減、当期純利益が前年の約48億に対して約180億の赤字になりました。
しかし、直近では業績はV字回復しています。2023年3月期は米国事業の営業利益11,543百万円が日本事業の6,580百万円を上回り、米国の伸びが業績を牽引していました。
ただしその後は国内が盛り返しています。2026年3月期のセグメント別では、売上収益が日本57.4%・米国42.0%、セグメント利益は日本228.1億円・米国85.8億円で、いずれも国内が米国を上回りました。米国は依然として大きな柱ですが、「海外が国内を追い抜いた会社」ではありません。
銘柄購入理由
ラウンドワンを購入したのは2012年で株主優待銘柄を買い漁っている時期であり、購入理由は株主優待目的でした。当時もそこまで配当が多い銘柄ではなかったため、どちらかというと株主優待込みでないこともないかな、という感じで購入していました。
昔からバイアンドホールドでずっと保有していたため、現在の株価上昇を踏まえると、14年ほどで約10.5倍となっていますので、簿価ベースの利回り14.17%で高配当株になってしまいました。現在は業績拡大期ですので、高配当というよりはグロース寄りの銘柄になると思います。
また、2022年10月1日には株式分割(1株→3株)が行われ(基準日は9月30日)、2023年6月からは配当金と株主優待が年4回(3月、6月、9月、12月末基準)となり、株主優待の内容も拡充されました。
ラウンドワンの株主優待
株主優待は前項でも言及したとおり、現在は年4回となっています。
500円割引券は精算金額1,000円以上(税込)で、1人1日1枚まで使用できます。
例えば、スポッチャで1人当たりの料金が2,000円で、4人で行った場合は4枚使用可能です。
見落としやすいのが、ゲームのプレイ料金には使えないことです。公式サイトでは、アミューズメント(ゲーム)のプレイ料金、フードカウンター券売機での飲食代、ボウリングプロショップ用品やダーツ用品などが対象外と案内されています(ボウリングフロントでの1,000円以上のメダル貸出代金は使えます)。ゲームセンターだけを目当てにすると、割引券を使う場面がありません。
※使用条件はラウンドワン公式サイト「株主優待制度のご案内」(2026年9月時点)より。
| 所有株式数 | 株式優待の内容(1回当たりの内容) |
|---|---|
| 100株以上300株未満 | 【500円割引券】枚数:1枚 有効期間:約6か月 |
| 300株以上1,500株未満 | 【クラブ会員入会券】枚数:1枚 有効期間:約6か月 【500円割引券】枚数:3枚 有効期間:約6か月 |
| 1,500株以上3,000株未満 | 【シルバー会員入会券】枚数:1枚 有効期間:約6か月 【500円割引券】枚数:5枚 有効期間:約6か月 |
| 3,000株以上6,000株未満 | 【ゴールド会員入会券】枚数:1枚 有効期間:約6か月 【500円割引券】枚数:8枚 有効期間:約6か月 |
| 6,000株以上 | 【プラチナ会員入会券】枚数:1枚 有効期間:約6か月 【500円割引券】枚数:10枚 有効期間:約6か月 |
※上記に加えて、【健康ボウリング教室・レッスン優待券】が1枚(有効期間約6か月)が付与されます。
なお、会員入会券は、ラウンドワンのクラブ会員の金券で、これを利用するとラウンドワンのサービスが割引価格で利用できます。
(ラウンドワン)お得な会員制度のご案内
株主優待の実質利回り計算
いま100株購入した場合の実質利回り
2026年8月時点の株価1,350円で100株購入した場合の利回りを試算します。
| 項目 | 金額・率 |
|---|---|
| 投資金額 | 135,000円 |
| 年間配当 | 1,800円(18円×100株) |
| 配当利回り | 1.33% |
| 年間優待 | 2,000円相当(500円割引券×4回) |
| 優待利回り | 約1.48% |
| 総合利回り | 約2.81% |
この記事を最初に書いた2024年3月は株価835円で、総合利回りは約3.84%でした。株価が1,350円まで上がったぶん、いま買う人の利回りは当時より下がっています。配当は12円から18円に増えていますが、優待の2,000円は株価が上がっても変わらないため、優待利回りのほうが薄まる形です。
優待銘柄を「いま買う」ときは、この点に注意が必要です。優待の金額は固定なので、株価が上がるほど優待利回りは下がっていきます。逆に言えば、安いうちに買った人ほど優待の恩恵が大きいということでもあります。
ただし、優待利回りを実現するには注意点があります。
- 500円割引券は「精算金額1,000円以上、かつ1人1日1枚」という制限がある
- 年間2,000円相当の優待を使い切るには、年4回×1,000円以上=最低4,000円の利用が必要
- ゲームのプレイ料金には使えないので、ボウリングやスポッチャを利用しない人は、優待の実質利回りはゼロ
- 利用頻度の高い人ほど実質利回りは高くなる
簿価ベース(長期保有者)の利回り
筆者のように2012年に購入していた場合、簿価ベースの利回りは大きく異なります。
| 項目 | 金額・率 |
|---|---|
| 簿価(株式分割反映済) | 127円/株 |
| 配当利回り(簿価ベース) | 14.17% |
| 優待利回り(簿価ベース、100株換算) | 約15.7% |
長期保有していると、配当だけで簿価ベース14%を超える高配当株となり、加えて優待も大きな付加価値となります。
14年保有してわかった、長期優待銘柄の特徴
2012年に株主優待目的で購入してから14年、ラウンドワン株を保有し続けてきた経験から、長期優待銘柄について感じたことが3つあります。
① 株主優待制度は時代とともに変化する
購入当時は年2回(3月・9月)の優待でしたが、2023年6月からは年4回(3月・6月・9月・12月)に拡充されました。また、会員入会券などの内容も時代に合わせて見直されています。
会社の開示をさかのぼると、私が持っている間に優待が拡充された開示は3回ありました。2013年11月8日「株主優待制度の拡充に関するお知らせ」、2019年3月5日「株主優待制度の変更(拡充)に関するお知らせ」、そして2022年8月5日の株式分割にともなう変更です。14年持っていて、減らされたことは一度もありません。配当だけでなく優待も成長することがある、というのは長期保有の楽しみの一つです。
② 株式分割で保有株数が増えることがある
2022年10月1日に1株→3株の株式分割が行われました(基準日は9月30日)。株主優待を活用する立場では、保有株数が増えても優待は1人につき1枚の制限があるため恩恵は限定的でしたが、配当の受取総額は増えました。
③ 業績悪化期を乗り越える必要がある
ラウンドワンも2021年はコロナ禍の影響で売上が前年比約40%減、180億円の赤字を経験しました。株価も大きく下げ、優待目的とはいえ不安になる場面はありました。しかし、米国事業の成長で業績はV字回復し、2026年3月期の売上収益は1,895億円まで伸びました。「業績の谷を乗り越えてくれる経営力があるか」を見極めることが、長期優待銘柄では重要だと改めて感じました。
いま購入を検討する人へ:チェックポイント5つ
ラウンドワンを今から購入する場合、以下の5点をチェックすることをおすすめします。
1. ラウンドワンの利用頻度はどれくらいか
株主優待を実質利回りとして享受するには、年4回・各1,000円以上の利用が必要です。家族や友人とよく行く人は優待メリットが大きい一方、利用しない人にとっては配当1.33%だけの判断になります。
2. 高配当株として見るか、グロース株として見るか
2026年8月時点の配当利回り1.33%は、高配当株としては低めです。米国事業の急成長を見ると、むしろ業績拡大期のグロース銘柄としての性格が強くなっています。どちらの軸で判断するかを最初に決めることが重要です。
ただし、この会社の株主還元は配当だけではありません。2023年2月から6月にかけて、自己株式を18,084,000株・約100億円ぶん買い付けています(2023年2月10日の取締役会決議による取得で、上限100億円に達して終了)。自社株買いは1株あたりの利益を押し上げるので、配当利回りの数字には出てこない還元です。配当利回りだけで「還元に消極的」と判断すると、実態を見誤ります。
※出典:ラウンドワン「自己株式取得状況および取得終了に関するお知らせ」(2023年6月21日)
3. 米国事業の成長持続性
2023年度決算では米国事業の営業利益が国内事業を上回りました。今後の業績は米国事業がカギとなります。為替動向(円安・円高)も業績に影響します。
4. 国内事業の構造的課題
国内は少子高齢化による市場縮小という構造的な逆風があります。国内事業の効率化・撤退判断が今後どう進むかを注視する必要があります。
5. 株主優待は持続するか
株主優待は企業の裁量で変更・廃止される可能性があります。優待目的で購入する場合、優待だけが投資判断のすべてにならないよう注意が必要です。
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