リログループ(8876)の配当と株主優待|14年で配当6.5円→69円、優待は何が変わったか

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※本記事の株価・利回りは2026年8月時点の情報に更新しています。株主優待の内容や業績はリログループ公式IRサイトでご確認ください。

企業概要、配当金利回り

  • 社名
  • 業種
    • サービス業
  • 上場金融商品取引所
    • 東京証券取引所 プライム市場(銘柄コード 8876)
  • 事業内容
    • 借上社宅管理・賃貸管理・海外赴任支援・福利厚生・観光
  • 株価
    • 2,210円(2026年8月時点)
  • 配当金
    • 69.00円(2026年3月期実績)
  • 配当金利回り
    • 3.12%(上記の株価、配当金をもとに算出)
  • 筆者購入時価格
    • 325円(株式分割反映済/簿価利回り21.23%)
      ※2017年3月31日を基準日とする1株→10株の株式分割(効力発生日2017年4月1日)があったため、実際に買ったときの株価は約3,250円です。この記事の株数・単価はすべて分割後の基準にそろえています。

株価の10年チャートは以下のグラフのとおりです。

リログループ(8876) 株価チャート 直近10年(月足)
株価の月次終値をもとに筆者作成(2026年8月時点)

リログループでよく見かけるのは、「リロの賃貸」の賃貸仲介会社でしょうか。私も外で店舗を見かけたことはあるのですが、リログループだと気づいたのは株主になってから結構後のことでした。

会社としての創業は1967年(昭和42年、当時の社名は日本建装)ですが、リログループとしての実質的な創業は1984年5月です。1999年にJASDAQ証券取引所に上場、2010年に東京証券取引所市場第二部上場(その後2011年に一部上場に変更)で、上場してから27年ほどになります。

リロケーションサービスについて

リロケーションサービスは、企業の転勤に伴う社員やその家族の住居探し、生活環境の整備、各種手続きサポートなどを提供するサービスです。単身赴任者向けのサービスが一般的ですが、家族帯同者向けや帰任者向けのサービスもあります。

リログループでは、リロケーションサービスとして具体的には以下の3つの事業を行っています。

  • 借上住宅管理事業
  • 賃貸管理事業
  • 海外赴任支援事業

借上住宅管理事業

一般的によく見られる会社借り上げの社宅や寮の管理全般のフルアウトソーシングサービスを行っています。それにくわえて、社有の寮・社宅への管理人派遣や転勤時の住宅斡旋、引越しの手配、赴任中のマイホーム管理など、企業福利厚生の住宅領域における様々な業務をサポートしています。

賃貸管理事業

「リロの不動産」のブランドをはじめとした、賃貸仲介および管理店舗を国内主要都市に100店舗超展開し、それぞれの地域に根ざした運営を行っています。
また、全国規模のネットワークを活かした豊富な情報量と多様なサポートサービスで、企業および地域の皆さまの「住むこと・まるごと」サポートしています。

海外赴任支援事業

赴任前から帰任に至るまで、就労ビザの申請、予防接種、海外引越など海外赴任に関わる煩雑な手続きをトータルサポート。海外赴任に関連する各種データ等の提供や海外赴任規定の作成など、関連する様々なサービスも提供しています。さらに、日本企業が進出する国・地域ではサービスアパートメントの運営や現地における住宅斡旋などの海外駐在員向けトータルサービスも手掛けております。

借上住宅管理事業の業績

リログループ(8876)借上社宅管理事業の管理戸数 2021年3月末から2024年3月末 社宅管理戸数は202,309戸から259,995戸(+28.5%) 留守宅管理戸数は8,637戸から9,623戸(+11.4%)
リログループ「2022年3月期・2024年3月期 決算説明補足資料(通期)」をもとに筆者作成

借上住宅管理事業の直近3年の状況としては、きれいな右肩上がりの成長を続けています。社宅管理戸数は、2021年3月から2024年3月にかけての3年間で約28.5%増えており、年平均で10%弱程度の成長率です。留守宅管理戸数は海外赴任・転勤時の自宅管理を行うものであり、こちらも2021年3月から2024年3月にかけての3年間で約11.4%の成長となっています。

賃貸管理事業の業績

リログループ(8876)賃貸管理事業の賃貸管理戸数 2021年3月末91,973戸 2022年3月末97,885戸 2023年3月末114,737戸 2024年3月末120,715戸(3年で+31.3%)
リログループ「2022年3月期・2024年3月期 決算説明補足資料(通期)」をもとに筆者作成

賃貸管理事業の直近3年の業績としては、きれいな右肩上がりの成長を続けています。賃貸戸数は、2021年3月から2024年3月にかけての3年間で約31.3%増えており、年平均で10%強程度の成長率です。

海外赴任支援事業の業績

リログループ(8876)海外赴任支援事業の海外赴任支援世帯数 2020年3月期8,235世帯 2021年3月期6,010世帯 2022年3月期6,616世帯 2023年3月期7,208世帯 2024年3月期6,983世帯
リログループ「2021年3月期・2022年3月期・2024年3月期 決算説明補足資料(通期)」をもとに筆者作成

海外赴任支援事業の直近5年の業績としては、2020年から2021年にかけてはコロナ禍の影響で急激に業績が低下していましたが、2023年3月期で持ち直してきています。

2024年3月期は2023年3月期よりもやや業績が低下しているものの、2025年3月期の事業計画では2024年3月期よりも約+10%成長を見込んでいます。

リログループの配当の推移|14年で6.5円→69円

2012年に買ってから、1株配当がどう変わったかを並べます。2017年に1株→10株の株式分割があったので、それより前の配当は10で割って、いまの株数に直しています。

決算期1株配当(分割調整後)できごと
2012年3月期(購入した年)6.5円
2013年3月期7.5円
2014年3月期10円
2015年3月期12.4円
2016年3月期15円
2017年3月期18.4円2017年4月に1株→10株の株式分割
2018年3月期22円
2019年3月期26円
2020年3月期29円
2021年3月期19円コロナ禍で減配
2022年3月期29円1年で減配前に戻る
2023年3月期33円
2024年3月期37円最終損益は赤字でも増配
2025年3月期42円普通配当38円+特別配当4円
2026年3月期69円配当性向50%へ方針変更
2027年3月期(会社予想)75円中間34.5円+期末40.5円。中間配当が始まる
出典:IRBANK リログループ 配当金の推移、株探の通期業績(修正1株配・最終益)、会社の開示「株主還元に関する基本方針の変更および剰余金の配当に関するお知らせ」(2026年5月14日)。2026年10月時点

14年で減配は1回、コロナ禍の2021年3月期だけでした。29円から19円に下がり、翌期には29円に戻っています。2024年3月期は最終損益が赤字でしたが、配当は33円から37円に増えました。

いちばん大きく動いたのは2026年3月期で、42円から69円になりました。当初の予想は49円で、決算と同じ日に会社が配当の方針を変えたためです。私の取得単価325円(分割調整後)に対しては、69円で利回り21.23%です。

配当の減額が39件あった保有株全体の記録は、こちらにまとめています:減配されたら売るべきか|39件を追ったら7割は元に戻った

銘柄購入理由

リログループを購入したのは2012年で株主優待銘柄を買い漁っている時期であり、購入理由は株主優待目的でした。当時もそこまで配当が多い銘柄ではなかったため、どちらかというと株主優待込みでないこともないかな、という感じで購入していました。

昔からバイアンドホールドでずっと保有していたため、現在の株価上昇を踏まえると、14年ほどで約6.5倍となっていますので、簿価ベースの利回り21.23%で高配当株になっています。コロナ禍の影響や国内人口減少に伴う市場縮小により、今後の業績はやや不透明感があります。しかしながら、会社は連結業績に連動した配当を基本方針としており、急激な業績悪化がない限りは安定した配当が期待できると見込んでいます。

この記事を最初に書いた2024年5月は株価1,634円、配当42円で、利回りは2.57%でした。2年で株価は2,210円まで上がり、配当は42円から69円へと大きく増えました。会社は2026年3月期の期末配当を当初予想の49円から69円へ引き上げ、配当性向も50%まで高めています。株価も上がりましたが配当の伸びのほうが大きかったため、いま買う人の利回りも2.57%から3.12%に上がりました。2027年3月期は75円(中間34.5円・期末40.5円)が予想されていて、これまでなかった中間配当が始まる見込みです。

一方で、2012年に325円で買った私の簿価利回りは12.92%から21.23%に上がりました。同じ銘柄でも、いつ買ったかで見える景色がまったく違います。増配は、安く買えた人の利回りをより大きく押し上げていくということが、2年分の数字を並べるとよくわかります。

リログループの株主優待

リログループが行っている福利厚生事業(クラブオフ)のサービスが利用できるようになります。一般企業向けの福利厚生サービス名はリロクラブですが、基本的には法人向けサービスを踏襲したものとなっています。

私は1000株以上を保有しているため、VIP会員のサービスを利用しています。

所有株式数会員スタイル
100株以上1000株未満スタンダード会員
一般価格よりお得な優待価格でサービスをご利用いただけます。
1000株以上VIP会員
スタンダード会員価格よりさらにお得な価格でご利用いただけます。
出典:株主優待制度

福利厚生サービスの内容は非常に幅広く、宿泊等を含むレジャー、ショッピングやグルメ関連等幅広いです。あくまで個人利用向けサービスとなるため、カフェテリアポイントのような制度はありませんが、様々なサービスが優待価格で利用できます。

私は以前はベネフィット・ワンの株主優待と合わせて利用していましたが、2024年5月にベネフィット・ワンは上場廃止となり、株主優待も廃止となったため、ご自身の勤めている会社で福利厚生サービスがない場合などはリログループの株主優待がおススメです。

株主優待は廃止されたのか|変更の記録

クラブオフの優待そのものは、2026年10月時点で続いています。廃止されたのは、長く持っている株主向けの特典のほうです。会社の開示(2017年2月9日「株主優待制度の一部変更に関するお知らせ」)で確かめると、変更は次のとおりでした。

変更前変更後
VIP会員になる株数300株以上(分割前)1,000株以上(分割後。分割前の100株にあたるので、実質は引き下げ)
長期保有特典3年以上続けて100株以上(分割前)持つと、3年ごとに1万円相当の宿泊補助券2020年3月31日の基準日までは1,000株以上(分割後)を3年以上が条件。2021年3月31日の基準日以降は廃止
出典:リログループ「株主優待制度の一部変更に関するお知らせ」(2017年2月9日)

2026年10月時点の優待は、3月末に100株以上持っている株主が対象の年1回で、クラブオフの優待価格に加えて、クラブオフで予約した宿泊に使える宿泊補助券1,000円分が贈呈されます(有効期間は2026年5月29日〜2027年5月31日)。※リログループ公式サイト「株主優待制度」より

株主優待(クラブオフ)の活用例

クラブオフでは、国内外の宿泊施設をはじめ、20万件以上のサービスを優待価格で使えます(会社の案内より)。私が実際に使っているのは次の3つです。

分野私が使っているもの
宿泊ホテルの割引
グルメ飲食店のクーポン
レジャーレジャー施設のクーポン
筆者の利用より。割引の額や率はサービスごとに異なります

VIP会員(1000株以上)にするか、スタンダード会員(100株以上)で十分か

株主優待だけを見れば、当然VIP会員のほうがお得です。ただし、1000株必要となる投資金額(2026年8月時点の株価2,210円で約221万円)を投じる価値があるかは、利用頻度次第です。

  • 頻繁に旅行・宿泊する人 → VIP会員のほうが割引額が大きい
  • たまにしか使わない人 → スタンダード会員(100株、約22万円)で十分

14年保有してわかった、BtoB福利厚生銘柄の特徴

2012年にリログループを購入してから14年、保有を続けてきた経験から、BtoB福利厚生系の銘柄に共通する特徴を3つ感じています。

① BtoB銘柄は知名度が低く、割安に放置されやすい

リログループは「リロの賃貸」のように一般消費者向けの一面もありますが、本業は法人向けの借上住宅管理・福利厚生サービスです。BtoCのような派手さがないため、個人投資家からの注目度が低く、業績の割に株価が割安に放置される傾向があります。長期投資家にとっては有利な特徴です。

② サービス系優待は時代に左右されず使い続けられる

株主優待として個別の商品をもらうケースと違い、「割引価格でサービスを使える権利」はライフスタイルが変わっても活用しやすいです。引っ越しや家族構成の変化があっても、利用シーンが変わるだけで価値が消えないのが特徴です。

③ 配当方針が明確な企業は長期保有しやすい

リログループは長く「35%前後の配当性向を目安として連結業績に連動した配当」を掲げてきましたが、2026年3月期の配当性向は50.3%まで上がっています(期末配当を当初予想の49円から69円へ引き上げ)。配当方針が示されていること自体は、業績悪化時の減配リスクや業績拡大時の増配期待を読みやすくします。この実績に合わせて、会社は2026年5月14日に方針そのものを変え、配当性向50%前後・累進配当(原則として減配しない)・中間配当の導入を打ち出しました(2026年3月期の期末配当から適用)。

いま購入を検討する人へ:チェックポイント5つ

リログループを今から購入する場合、以下の5点をチェックすることをおすすめします。

1. クラブオフを実際に利用するか

配当利回り3.12%(2026年8月時点)に対して、株主優待を活用すれば実質利回りはさらに上がります。逆に、勤務先で似たような福利厚生サービスを既に使える場合、優待のメリットは限定的になります。

2. 100株(スタンダード)vs 1000株(VIP)の判断

スタンダード会員でも十分実用的ですが、頻繁に旅行・宿泊するならVIP会員の割引額が大きくなります。投資金額と優待メリットのバランスを考えて判断する必要があります。

3. 国内人口減少と借上住宅市場の関係

借上住宅管理事業は、企業の人事異動(転勤)需要に依存しています。日本国内の人口減少・テレワーク普及など、転勤需要を圧迫する要因がある一方、企業の福利厚生アウトソーシング需要は引き続き堅調です。長期的には海外赴任支援事業の比率を高める成長戦略が読み取れます。

4. 海外赴任市場の動向

コロナ禍で大きく落ち込んだ海外赴任市場ですが、2023年3月期から持ち直しています。日本企業の海外進出が今後も続くかどうかが、業績の追い風要素になります。

5. 配当性向50%・累進配当という新しい方針が続くか

2026年5月の方針変更で、配当性向の目安は35%前後から50%前後に上がり、「原則として年間配当の維持もしくは増配」を行う累進配当も掲げられました。ただし期間は中期経営計画(2026年3月期〜2029年3月期)中とされています。過去には2021年3月期に29円から19円へ減配したこともあるので、2029年以降の方針もあわせて確認が必要です。

株主優待で福利厚生サービスを使える銘柄としての希少性

私は以前、ベネフィット・ワン(2412)の株主優待も併用していました。2024年5月20日の上場廃止(TOB成立にともなうもの)により、株主優待としてのベネフィット・ステーション利用はできなくなりました。ベネフィット・ステーションのサービス自体は第一生命グループの提供で継続しており、第一生命の保険契約者などの形で利用は可能ですが、個人投資家が「株式保有」というシンプルな手段で利用するルートは現在残っていません。

その点、リログループは個人投資家が株式保有のみで福利厚生サービス(クラブオフ)を利用できる数少ない銘柄として、引き続き希少な存在です。

項目ベネフィット・ワン優待(廃止前)現在の第一生命グループ提供リログループ優待(クラブオフ)
サービスベネフィット・ステーションベネフィット・ステーションリロクラブ/クラブオフ
個人の利用方法株主優待(100株以上)第一生命グループの会員・契約者として株主優待(100株以上)
株式保有のみでの利用◯✕◯

勤務先に福利厚生サービスがない、または内容が薄い人にとっては、リログループ株を保有することで福利厚生サービスを実質的に「自分で買う」ことが可能です。

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当ブログの内容は、筆者個人の投資記録と意見に基づく情報提供であり、投資に関するアドバイスではありません。記載している株価・配当・利回りなどの数値は執筆時点のもので、その後変動します。情報の正確性には努めていますが完全性を保証するものではなく、掲載情報の利用により生じた損害について責任を負いかねます。投資の最終判断は、ご自身の責任で行うようお願いします。

ABOUT ME
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大学生の頃に金融投資を知り、社会人になるタイミングで金融投資を始める。インデックス投資を中心に資産を拡大していき、2023年に高配当株投資とFIREを知り、それをきっかけにFIREを目指すべく高配当株投資を始める。 2024年には月平均5万円の配当金を受け取れるようになり、さらなる配当金の増加に向けて尽力中。
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