高配当株は何銘柄持てばいいか|51銘柄でも配当の半分は上位10銘柄から
高配当株を51銘柄持っています。投資方針では「最低50銘柄」と決めていて、2024年11月に届きました。
では、何銘柄あれば足りるのか。自分の記録を使って、2つのことを数えました。1つは、51銘柄の配当がどの銘柄から入っているか。もう1つは、もし5銘柄・10銘柄・20銘柄だけを持っていたら、1年の結果がどれくらいばらついたかです。
この記事の要点
- 51銘柄あっても、配当の52.4%は上位10銘柄から入っている。31位より下の21銘柄は合わせて13%ほど
- 51銘柄から無作為に選ぶ試算では、直近1年の株価の変化の幅は5銘柄で33.0ポイント、10銘柄で22.0ポイント、20銘柄で13.5ポイント、30銘柄で9.0ポイント
- 1年がマイナスで終わる割合は、1銘柄なら27.5%、5銘柄で8.6%、10銘柄で2.0%、20銘柄ではほぼ0
- 1銘柄増やす効果は、銘柄数が少ないうちほど大きい。30銘柄を超えると縮み方は小さくなる
- 銘柄を増やすと見るものも増える。51銘柄が1年間に出した適時開示は1,472件
- 私自身は、これからも銘柄を増やして70〜80銘柄くらいにするつもり。あわせて、銘柄ごとの金額の偏りをならすことが課題
14銘柄から51銘柄になるまで

記録が残っているいちばん古いファイルは2023年5月のもので、そのときは14銘柄でした。そこから買い足して、2024年11月に50銘柄になっています。
| 時点 | 保有銘柄数 |
|---|---|
| 2023年5月 | 14銘柄 |
| 2023年12月 | 29銘柄 |
| 2024年12月 | 50銘柄 |
| 2025年6月 | 52銘柄 |
| 2026年9月 | 51銘柄 |
52銘柄から51銘柄に減ったのは、芝浦電子(6957)がTOBされ、2025年9月に市場で売ったためです(保有株がTOBされたら|4回とも応募せず市場で売った理由)。2025年10月から2026年9月までの1年は、新しい銘柄を買っていません(買い増しは日本航空だけです)。
51銘柄あっても、配当の半分は上位10銘柄から

2026年9月末の保有株について、銘柄ごとに1年分の配当(発表済みの実績配当×持っている株数)を出し、多い順に並べました。金額は出さず、全体に占める割合で書きます。
| 配当の多い順 | 配当全体に占める割合 |
|---|---|
| 1〜10位 | 52.4% |
| 11〜20位 | 20.3% |
| 21〜30位 | 13.9% |
| 31〜40位 | 8.8% |
| 41〜51位 | 4.6% |
51銘柄に分けて持っていても、配当の半分は上位10銘柄から入っています。いちばん多い1銘柄だけで10.8%あります。均等に持っていれば1銘柄は約2%なので、5倍以上です。
反対に、31位より下の21銘柄は、合わせても13%ほどです。このうち2銘柄(アトムとJFLAホールディングス)は無配で、配当は0です。
買った金額(取得額)で並べても、上位10銘柄で44.1%を占めます。買った時期も金額もそろえていないので、銘柄数ほどには分かれていません。
投資方針には「50銘柄に均等に分散すれば、1銘柄に何かあっても影響は最大2%」と書きました。これは均等に持った場合の計算です。実際の配分では、いちばん多い銘柄が無配になると、配当は10.8%減ります。
5銘柄・10銘柄・20銘柄だけ持っていたら|51銘柄から無作為に選んで数えた
次に、銘柄数が少なかったら結果がどうなっていたかを数えました。やり方は次のとおりです。
- 対象は、2025年9月末に持っていた51銘柄(1年後もすべて持っている)
- 銘柄ごとに、2025年9月末から2026年9月末までの株価の変化率を出す(株式分割は調整後)
- 51銘柄から5銘柄、10銘柄…と無作為に選び、同じ金額ずつ持ったとして平均する。これを30万回くり返す
- 配当は含めない。株価の変化だけを見る
まず、51銘柄そのものの1年です。同じ金額ずつ持った場合の平均は+12.7%。上がったのは37銘柄、下がったのは14銘柄でした。いちばん上がったのは日本ケアサプライ(2393)の+103.5%、いちばん下がったのはアトム(7412)の-47.8%です。

30万通りのうち、悪いほうの5%と良いほうの5%を除いた範囲を「幅」として並べます。
| 持つ銘柄数 | 下位5% | 上位5% | 幅 | マイナスで終わった割合 |
|---|---|---|---|---|
| 1銘柄 | -15.5% | +46.5% | 62.0ポイント | 27.5% |
| 5銘柄 | -2.3% | +30.7% | 33.0ポイント | 8.6% |
| 10銘柄 | +2.3% | +24.3% | 22.0ポイント | 2.0% |
| 20銘柄 | +6.1% | +19.6% | 13.5ポイント | 0.02% |
| 30銘柄 | +8.2% | +17.2% | 9.0ポイント | 0% |
5銘柄だけだと、同じ51銘柄の中から選んでも、結果は-2.3%から+30.7%まで開きました。10銘柄で幅は22.0ポイント、20銘柄で13.5ポイント、30銘柄で9.0ポイントまで狭まります。
1年がマイナスで終わった割合も、銘柄数で大きく変わります。1銘柄だけなら27.5%(51銘柄のうち14銘柄が下落)。5銘柄で8.6%、10銘柄で2.0%。20銘柄では30万通りのうち57通り、30銘柄では1通りもありませんでした。
1銘柄増やす効果は、少ないうちほど大きい
幅の縮み方を、増やした銘柄数で割るとこうなります。
| 銘柄数の変化 | 幅の変化 | 1銘柄あたり |
|---|---|---|
| 1銘柄 → 5銘柄 | 62.0 → 33.0ポイント | 7.3ポイント |
| 5銘柄 → 10銘柄 | 33.0 → 22.0ポイント | 2.2ポイント |
| 10銘柄 → 20銘柄 | 22.0 → 13.5ポイント | 0.9ポイント |
| 20銘柄 → 30銘柄 | 13.5 → 9.0ポイント | 0.5ポイント |
最初の数銘柄は1銘柄ごとに幅が大きく縮みますが、20銘柄を超えると1銘柄あたり0.5ポイントほどです。
前の年でも同じ傾向だった
1年分だけでは偶然かもしれないので、その前の1年(2024年9月末→2025年9月末)でも同じ計算をしました。対象は、2024年9月末に持っていた46銘柄のうち、1年後も持っていた45銘柄です(残りの1銘柄はTOBされたラック)。平均は+16.9%、下がったのは7銘柄でした。
| 持つ銘柄数 | 下位5% | 上位5% | 幅 | マイナスで終わった割合 |
|---|---|---|---|---|
| 1銘柄 | -9.4% | +42.9% | 52.3ポイント | 15.6% |
| 5銘柄 | +5.0% | +32.5% | 27.5ポイント | 0.5% |
| 10銘柄 | +8.6% | +26.6% | 18.0ポイント | 0.004% |
| 20銘柄 | +11.6% | +22.3% | 10.7ポイント | 0% |
| 30銘柄 | +13.4% | +20.2% | 6.8ポイント | 0% |
数字は違いますが、形は同じです。5銘柄から10銘柄で幅が大きく縮み、そこから先は縮み方が小さくなっていきます。
この数え方で分からないこと
- 51銘柄は私が選んだ銘柄で、市場全体ではない。別の銘柄を選べば数字は変わる
- 51銘柄の中から選んでいるので、銘柄数が51に近づくほど幅は小さく出る(全部選べば幅は0になる)。銘柄数が多いところほど、幅は実際より小さく出ている
- 2年とも平均がプラスの年だった。同じ期間の日経平均は、2025年9月末→2026年9月末が+48.56%(44,933円→66,754円)、その前の1年が+18.49%(37,920円→44,933円)。下げ相場でどうなるかは、この記録からは分からない
- 同じ金額ずつ持つ前提で計算している。前の章のとおり、私の実際の配分は均等ではない
1銘柄に何か起きたとき、全体への影響はどれくらいか
この1年でいちばん下がったアトム(-47.8%)を例に、同じ金額ずつ持っていた場合に全体がどれだけ押し下げられるかを計算しました。47.8を銘柄数で割っただけの単純な計算です。
| 持っている銘柄数 | アトム1銘柄による全体への影響 |
|---|---|
| 5銘柄 | -9.6ポイント |
| 10銘柄 | -4.8ポイント |
| 20銘柄 | -2.4ポイント |
| 30銘柄 | -1.6ポイント |
| 51銘柄 | -0.9ポイント |
配当も同じ計算になります。均等に持っていて1銘柄が無配になると、5銘柄なら配当は20%、10銘柄なら10%、51銘柄なら約2%減ります。私の51銘柄には、いま無配の銘柄が2つあります。アトムとJFLAホールディングス(3069)です。
銘柄を増やすと増えるもの|51銘柄の開示は1年で1,472件
銘柄を増やして増えるのは、分散の効果だけではありません。会社が出すお知らせも、銘柄の数だけ増えます。
2025年10月1日から2026年9月30日までに51銘柄が出した適時開示を、IRBANKの開示一覧で数えました。合計は1,472件。1銘柄あたり平均で約29件です。
| 開示の種類(タイトルの言葉で分類) | 件数 |
|---|---|
| 決算短信(四半期・通期。訂正などを含む) | 224件 |
| 自己株式の取得・処分など | 254件 |
| 配当に関するお知らせ | 84件 |
| 業績予想の修正 | 36件 |
| そのほか | 874件 |
| 合計 | 1,472件 |
銘柄による差も大きく、いちばん多いSBIグローバルアセットマネジメント(4765)は122件、いちばん少ない蔵王産業(9986)は7件でした。
開示のほかにも、銘柄数に比例して増えるものがあります。このブログで数えてきた記録を並べます。
- 配当の入金:32か月で延べ225件(配当が毎月入るポートフォリオは作れるか)
- 減配:13年で39件(減配されたら売るべきか)
- 株主優待の変更:13年で61件(株主優待の廃止は増配とセットで来る)
- TOB:1年8か月で4回(保有株がTOBされたら)
51銘柄の管理が大変かどうかは、どこまでやるか次第だと思っています。私の場合、1つ1つの決算や開示を追うところまでは、いまはできていません。やっているのは、保有株をまとめた表を見て、銘柄ごとの金額の偏りと利回り(時価に対する利回りと、取得額に対する利回り)を確かめ、買い増す銘柄と新しく買う銘柄を検討することです。
結論|何銘柄持てばいいか、私の記録から言えること
- 5銘柄と10銘柄の差は大きい。幅は33.0ポイントから22.0ポイントへ、マイナスで終わる割合は8.6%から2.0%へ下がった
- 20銘柄あれば、1年がマイナスで終わる組み合わせはほとんどなかった。2年とも同じ
- 30銘柄を超えると、幅の縮み方は小さい。一方で、開示や入金の件数は銘柄数に比例して増える
- 銘柄数だけ増やしても、金額が偏っていれば分散にならない。私の51銘柄は、配当の52.4%が上位10銘柄から入っている
私自身は、70〜80銘柄くらいが良いと考えていて、これからも増やす予定です。ただ、いまの51銘柄は銘柄ごとの金額にかなり偏りがあります。銘柄を増やすだけでなく、この偏りをある程度ならしていくことが課題だと感じています。
これから高配当株を集める人の参考になりそうなのは、最初から何十銘柄もそろえなくても、効果がいちばん大きいのは10銘柄までだったことです。もう1つ、銘柄数を増やしても、金額が偏っていれば分散にはなりません。上位10銘柄で配当の半分を占める私の51銘柄が、その例です。
まとめ
- 51銘柄に分けていても、配当の52.4%は上位10銘柄から。いちばん多い1銘柄で10.8%
- 51銘柄から無作為に選ぶと、1年の結果の幅は5銘柄で33.0ポイント、10銘柄で22.0ポイント、20銘柄で13.5ポイント、30銘柄で9.0ポイント
- 1銘柄増やす効果は、5銘柄までが7.3ポイント、20銘柄を超えると0.5ポイントほど
- 51銘柄の適時開示は1年で1,472件。銘柄を増やせば、見るものも増える
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- 減配されたら売るべきか|39件を追ったら7割は元に戻った(1銘柄に何か起きたあとの記録)
- アトム(7412)の株価が急落した理由|株主優待が2年で4分の1になった13年保有の記録(この1年でいちばん下がった銘柄)
※記載の数値は2026年9月末時点のものです。株価は各月末の終値(IRBANK、株式分割は調整後)、開示の件数はIRBANKの適時開示一覧、日経平均株価は日次終値をもとにしています。保有銘柄数と配当の割合は筆者の保有記録から計算しました。
