ジャックス(8584)で-33%|高配当だと思って買った株が下がり続けた理由
高配当株を51銘柄持っています。その中でいちばん負けている銘柄が、このジャックス(8584)です。
2024年3月に5,700円で買って、現在は3,780円。-33.68%です。
この記事は、うまくいった話ではありません。なぜ高配当だと思って買った株が、こうなったのかを、決算の数字で振り返った記録です。同じ買い方をしそうな人の役に立てばと思って書きました。
この記事の要点
- 2024年3月に5,700円で購入。現在3,780円で-33.68%(2026年8月時点)
- 買ったのは利益が過去最高だった期。そこからEPSは685円→223円(予想)へ3分の1に
- 購入直後に会社が配当予想を210円→180円へ下方修正し、減配になった
- それでも配当は出続け、買ってから1株あたり510円を受け取った(取得単価の8.9%)
- 結論:売らずに持ち続けます。ただし理由は「戻ると思うから」ではありません
買った時のこと|「高配当株だったから」
買ったのは2024年3月25日、株価5,700円でした。
理由は単純で、当時の高配当株リストに入っていたからです。会社予想の配当は210円、利回りにすると3.68%。私のポートフォリオの平均(当時4.57%)よりは低いものの、金融セクターの分散として買いました。
クレジットカードのジャックスとして名前は知っていましたし、創業1954年、三菱UFJ銀行が約20%を持つ持分法適用会社という安定感もありました。
その月の記録には、こう書いています。
「3月は新たに1件銘柄購入を行いました。購入金額はポートフォリオに占める割合が限定的であったため、セクター別割合への影響はほとんどありませんでした」
特に深く考えて買ったわけではない、というのが正直なところです。
何が起きたか|利益が3分の1になった
結論から言うと、私が買ったのは、ジャックスの利益がいちばん大きかった期でした。
決算の推移です。
| 決算期 | 当期利益 | EPS | ROE | 年間配当 |
|---|---|---|---|---|
| 2024年3月期(購入した期) | 238億円 | 685円 | 10.32% | 220円 |
| 2025年3月期 | 186億円 | 536円 | 7.50% | 190円 |
| 2026年3月期 | 153億円 | 380円 | 5.16% | 200円 |
| 2027年3月期(会社予想) | — | 223円 | 3.34% | 200円(予想) |
EPS(1株あたり利益)が685円から223円へ、3分の1になっています。株価は5,700円から3,780円へ-33.68%。株価の下がり方と、利益の減り方が対応しています。
つまりこれは、相場全体が悪かったとか、一時的に売られたという話ではありません。会社の稼ぐ力が落ちた分、株価が下がったということです。
買った直後に減配になった
もうひとつ、タイミングが悪いことがありました。
- 買った時点の会社予想:2025年3月期は210円(これで利回り3.68%と計算していた)
- ところが期の途中で180円へ下方修正
- 最終的な実績は190円(前期220円からの減配)
買った時に見ていた「210円」という配当は、その期のうちに消えました。私が計算した3.68%という利回りは、実現しなかったことになります。
その後、2026年3月期は200円に戻し、2027年3月期も200円の予想です。減配は1回で止まっています。
それでも配当は出続けた
ここからは、悪い話ばかりではない部分です。
買ってから今までに受け取った配当を、1株あたりで並べるとこうなります。
| 受取時期 | 1株あたり配当 |
|---|---|
| 2024年3月(2024年3月期 期末) | 120円 |
| 2024年9月(2025年3月期 中間) | 90円 |
| 2025年3月(2025年3月期 期末) | 100円 |
| 2025年9月(2026年3月期 中間) | 100円 |
| 2026年3月(2026年3月期 期末) | 100円 |
| 合計 | 510円 |
1株あたり510円。取得単価5,700円に対して8.9%を回収したことになります。
株価の下落-33.68%と差し引きすると、実質は-24.8%です。負けていることに変わりはありませんが、配当が下落の4分の1を埋めた計算になります。
株価だけを見ていると「3分の2になった」ですが、配当を含めると景色が少し変わります。これは高配当株を持っていて初めて実感した部分でした。
いまの利回りをどう見るか
2026年8月時点の数字です。
- 簿価利回り(取得単価5,700円に対して):3.51% ※年間配当200円
- 時価利回り(現在の株価3,780円に対して):5.29%
時価で5%を超えているので、数字だけ見れば「高配当株」に見えます。ただ、ここは慎重に見るべきだと思っています。
2027年3月期のEPS予想は223円、配当は200円。つまり配当性向は約90%です。
稼いだ利益のほとんどを配当に回している状態で、これは余裕がある水準ではありません。利益がこれ以上落ちれば、配当を維持するのが難しくなります。PBRも0.56倍と、市場からの評価は厳しいままです。
「利回りが5%だから買い」ではない、というのが今回いちばん身にしみた点です。利回りは株価が下がっても上がります。
この失敗から学んだ3つのこと
① 「高配当株リストに載っていた」は買う理由にならない
私が買った理由はこれでした。でもリストに載る条件は「配当利回りが高いこと」だけです。その配当が来期以降も続くのかは、リストには書いていません。
あとから見れば、ジャックスは利益が過去最高の期にいました。利益がピークのとき、配当も過去最高になり、利回りも高く見える。高配当リストは、そういう銘柄を拾いやすい構造になっています。
② 買う前に、EPSと配当性向を見ておけばよかった
当時の私は、配当利回りしか見ていませんでした。今なら最低限これを確認します。
- EPSが伸びているか、頭打ちか(配当の原資は利益なので)
- 配当性向が何%か(利益の何割を配当に回しているか)
- その利回りは、利益がピークだから高いのではないか
2024年3月期のジャックスは配当220円・EPS685円で、配当性向は32%でした。数字上は健全です。見るべきだったのは配当性向ではなく、EPSがそこから伸びるのかどうかでした。
③ 1銘柄の失敗で全体が傾かないようにしておく
この銘柄は-33.68%ですが、ポートフォリオ全体では問題になっていません。51銘柄に分散していて、1銘柄あたりの比率が小さいからです。
買った当時の記録にも「ポートフォリオに占める割合は2.81%」と書いてありました。分散していなければ、この記事は書けていなかったと思います。
結論|売らずに持ち続けます
いまのところ、売るつもりはありません。ただし理由は「いつか株価が戻ると思うから」ではありません。
理由はひとつで、配当が出続けているからです。
- 年間200円の配当は維持されている(2027年3月期も200円の予想)
- 取得単価に対する利回りは3.51%。買った時の想定3.68%から大きくは落ちていない
- 売っても、その資金で今より条件の良い銘柄が買えるとは限らない
私の投資は「配当を受け取り続けること」が目的なので、配当が出ている限りは持つというのが方針です。株価が戻るかどうかは、正直わかりません。
逆に言えば、配当が止まったり、大きく減らされたりしたら、その時は考え直します。配当性向90%という数字は、その可能性がゼロではないことを示しています。
負けている銘柄を持ち続けるのは気分の良いものではありませんが、売らない理由を自分の言葉で説明できるかどうかは決めておくべきだと思っています。
まとめ
高配当株投資を3年やって、いちばん負けているのがこの銘柄です。
原因ははっきりしていて、利益がピークの期に、利回りだけを見て買ったことでした。株価は-33.68%、EPSは3分の1になりました。
それでも配当は510円ぶん受け取れましたし、51銘柄に分散していたおかげで全体は揺らぎませんでした。この2つがなければ、もっと大きな失敗になっていたと思います。
うまくいった記録より、こういう記録のほうが後から役に立つと思って残しておきます。
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※本記事は筆者個人の投資記録であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。記載の数値は2026年8月時点のもので、その後変動します。投資の判断はご自身の責任でお願いします。
